厚底ランニングシューズ

ジョギングするなら厚底シューズ?

 

 
①厚底ランニングシューズ

 ランニングシューズといえば一昔前までは薄いソールのものが主流でしたが、近年のマラソンや駅伝などの大会では、ほとんどの選手が厚いソールのものを着用しています。厚底のランニングシューズが世界的に初めて登場したのは、2016年に開催されたオリンピック・リオデジャネイロ大会のマラソン競技で優勝したケニアのエリウド・キプチョゲ選手が着用したときであると言われています。この時はまだ製品化されたものではなく、ナイキ社の試作品だったそうです。ちなみに、キプチョゲ選手は2021年に開催されたオリンピック・東京大会でも厚底ランニングシューズを着用して優勝しています。
 
②メリットとデメリット

 厚底ランニングシューズが多くの競技者に利用されているのには、当然多くのメリットを感じているからです。おもなメリットとして以下のようなことがあげられます。
【メリット】
 〇高いクッション性
 〇軽量で推進力がある(カーボンプレートが入っているため)
 
 メリットを見ると、使わない理由は無いように感じますがデメリットもあります。
【デメリット】
 〇厚底であるために不安定感がある
 〇走り方をシューズの特性に合わせないとケガのリスクがある
 
 不安定感については、厚底のデメリットとして想像がしやすいのですが、この部分を解消するにはある程度の筋力が必要になります。

 一方、厚底にあった走り方の特性とはどういう事でしょうか。厚底ランニングシューズは走る際につま先から着地するフォアフット走法用に作られている製品が多くなっています。このため、日本人に多いと言われる踵から着地するヒールストライク走法で厚底ランニングシューズを着用すると特性に合わず、捻挫や筋肉系の故障といったケガのリスクがあると言われています。
 
 ランニングシューズを選ぶ際には、流行だけではなく、自分の目的や走り方の特性に合ったタイプのものを選択する必要があるでしょう。